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<曇りのち晴れ>料理の先生 - 東京新聞

 茨城県内の支局に勤務していた数年前、料理に関心を持った。レシピ本や動画サイトを教材に練習を続けると、数品詰めたお弁当も作れるようになった。

 しかし、切り方だけは上達しない。好きなゴボウはぶつ切りばかり。野菜を回しながら包丁で薄くそぐ「ささがき」はいつもいびつで厚さがばらばらだった。

 転機は今年3月に訪れた。渋谷区内の公園で開かれる市民団体「のじれん」の炊き出しに参加した時だ。ここでは、路上生活者とボランティアが一緒に炊事する。机を組み立てて、みんなで青果店などから提供された野菜や果物を余すことなくきざんでいく。

 雑談で、ささがきの悩みを打ち明けると、隣にいた元調理師の男性(50)が「薄くしたいならピーラーを使えばいいよ」と器具を手渡してくれた。実際、驚くほど簡単にそげた。

 路上生活経験もある男性はホテルなどで和食に携わり、調理歴は約20年。無駄にならないリンゴの切り方なども教えてくれた。今、料理がもっと楽しくなっている。 (山下葉月、30代)

 ◇

厚い曇り空でも雲の向こうには必ず青空がある−

そんな思いを胸に、記者が暮らしの出来事を綴(つづ)ります。

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