マーボー豆腐は四大中国料理の1つ、四川料理を代表する料理であり、日本でも高級中華料理店からマチ中華まで、どの店でもたいていメニューブックに名を連ねる定番だ。辛さが特徴の四川料理の中でもマーボー豆腐は日本人が長く親しんできており、最近の激辛ブームもあってその人気は揺るぎない。
そのマーボー人気の中、「当店のマーボー豆腐は、日本で食べられているものとはぜんぜん違いますよ。本場の味をとことん追求し、再現したものですから。日本で唯一無二のマーボーです」と胸を張るのは東京駅前の新丸ビルに入る中国料理店「四川豆花飯荘 東京店」の井上高男料理長だ。
同店は、大手企業の社員食堂の運営やホテルの経営も行っているグリーンハウスがシンガポールを拠点に世界展開する「四川豆花飯荘」とライセンス契約。グループ会社のグリーンハウスフーズが、2007年新丸ビルのリニューアルオープンに合わせて開業し、運営してきた。平均利用価格は昼が3000円、夜が1万2000円ほどの高級店であり、ほとんどの客がコース料理を頼むというが、どのコース料理にもマーボー豆腐「四川豆花飯荘 麻婆豆腐」が入っており、人気を博している。
それでは「四川豆花飯荘 東京店」のマーボー豆腐はどんな味なのか、また日本で多く見られるマーボー豆腐とはどう違うのか、井上料理長に解説していただいた。
「四川料理の味の特徴である『麻辣(マーラー)』のうち、日本の多くのマーボー豆腐はラー(辛い)が強いのに対し、当店ではマー(しびれ)が強いのです」(井上料理長)。実際、試食させてもらうと、確かに辛いのだが、単に辛いだけではない。一瞬にして唇がしびれ、しばらくするとうま味がじわーっと湧き上がってきた。
しびれの元は、たっぷりのサンショウ。青ザンショウ、赤ザンショウ、黒い粉ザンショウを使い分ける。青ザンショウを白絞油(しらしめゆ)に漬けて長時間低温で温めるとサンショウオイルのできあがり。しびれるのはもちろん、フルーティーな味わいも加味されて、マーボー豆腐のうま味が深まる。
井上料理長のマーボー豆腐の味付けは、トウバンジャンと塩、上記の手作りサンショウオイルだ。一般に使うしょうゆ、砂糖、テンメンジャン(中国の甘味噌)は使わない。砂糖を使わないのですっきりし、うま味がストレートに伝わってくる。また、甘みを含まない分、ご飯にかけて一緒に食べることでコメの炭水化物成分が口の中で甘みに変わり、味わい深い。同店ですべてのコース料理にマーボー豆腐とご飯のセットを付けているのは、ご飯と一緒に食べるとおいしいのでシメに味わってほしいという願いからだ。
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