2023/2/19 10:39
主に山形市内のそば店で提供されている伝統料理「すっぽこ」。うどんにたくさんの具材とあんをかけた料理で、「ちょっと高価な麺料理」として愛されているが、現在は下火になっている。ラーメン消費額日本一に返り咲き、同市民の“麺愛”が全国で注目される中、同じ麺料理の「すっぽこ」を見直そうと、18日、同市福祉文化センターで、講座が開かれ、市内在住の研究家が歴史などを語った。
講師を務めたのはインターネットサイトで「すっぽこ研究所」を運営する建築写真家長岡信也さん(64)=山形市。偶然、店で目にしたメニュー表に興味を持ち、2005年から独自に調査を重ねてきたという。長岡さんによると、「すっぽこ」は同市内の「商家の旦那衆に愛された高級品だった」とし、煮こんだ具材をうどんにかける香川県や関西、東京の「しっぽくうどん」や滋賀県ののっぺいうどん(あんかけうどん)などの流れをくんでいる可能性があることを示した。
山形市内では近江商人の末裔(まつえい)が残る旧市街地の店で多く提供されていたとし、「紅花商いで土着した近江商人が古里を懐かしみ、出入りのそば屋に作らせたのではないだろうか」と展望した。「すっぽこ」との名は「『しっぽくうどん』の由来とされる長崎県の「卓袱(しっぽく)料理」が起源となっているのでは」とも語った。
時代の流れからラーメンが台頭してくると、調理に手間がかかることなどがネックとなり、次第に店のメニュー表から消え、現在、提供している店は数えるほどになったという。
長岡さんは「山形の冬の風物詩としてすっぽこが存続し続けるためにも、食べに行ってくれたらうれしい。もっと、すっぽこを楽しんで」と呼びかけた。
講座は市働く女性の家と東部公民館の共催事業で、市民ら約25人が参加した。
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