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閉店した中華料理店「えでん」のまかない飯 幻のカレーが復刻、茨城・日立駅前 - 産経ニュース

復刻した「えでん」のカレーを手にする高橋毅店長=日立市幸町のヒタチエ(三浦馨撮影)

惜しまれつつ閉店した茨城県日立市の中華料理店の人気メニューだったカレーが、JR日立駅前の商業施設「ヒタチエ」(同士幸町)内で5年ぶりに復刻販売されている。

このカレーは、同市鹿島町で昭和44年から保科忠雄さんが営んだ中華料理店「えでん」で金曜限定のメニューだった。約30年前、保科さん家族が仕事の合間に〝まかない飯〟として食べていると、いいにおいにたまりかねた常連客が「自分たちにも」と要望。正式なメニューとなった。

保科さんは令和元年6月、83歳で死去。店は半世紀の歴史に幕を閉じ。カレーも幻の味となっていた。

カレーを復刻させたのは、ヒタチエ2階のフードコートで昨年9月、開業した「GU(ぐ)RU(る)NA(な)VI(び) FOOD(ふーど)HALL(ほーる) WYE(わい) ヒタチエ」。飲食店情報サイトを運営する「ぐるなび」(東京都千代田区)の直営店だ。

全国6カ所で店舗を展開する同社は、各地の飲食店の味の継承を目指し、地元で閉店した店のメニューの復刻販売に取り組む。ヒタチエの店がその第一弾で、周辺関係者からの聞き取り調査の結果、えでんのカレーに白羽の矢が立った。

担当した店長の高橋毅さん(32)は、保科さんのカレー作りを手伝っていた長女、小池真奈美さん(60)からレシピの提供を受け、昨年暮れから試作を繰り返した。

えでんのカレーは約5時間煮込む豚バラ肉のゴロッとした食感、クミンやナツメグといった香辛料のほか、リンゴや飴色になるまで炒めた玉ねぎで甘みも加えた深みのある味わいが特徴。高橋さんは奮闘努力の末、5度目の試食でようやく小池さんから「これならOK」の承諾を得た。

復刻カレーの販売初日の8日、店を訪れた日立市内の女性会社員(37)は「甘いかなと思ったらガツンと辛味もきて、また食べたくなる。後引く味です」と満足そうな表情。

カレーは850円で、当面4月末まで限定販売する予定。高橋さんは「90食出た日もあり、大ヒットといえる。このカレーをきっかけに、フードコート全体が盛り上がれば」と意気込む。

復刻に協力した小池さんは「閉店を残念がる声は多かったし、父はもっと店を続けたかったはず。一品だけの復活でも父は喜んでくれると思う」と話した。

ヒタチエは日立駅前のにぎわいを取り戻そうと、撤退した旧イトーヨーカドー日立店の建物をリニューアルし、昨春にオープン。間もなく1周年を迎える。今回の懐かしの味の再現など、集客につながるさまざまなアイデアの積み重ねを今後も期待したい。三浦馨)

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