週末の気温にぴったりの「冷やし中華」ですが、地域によっては全く別の呼び方をしているって知っていますか?
■北海道や関西では呼び名が違う?
暑くなればなるほど、ついつい食べたくなるつめた〜い麺の上に色とりどりの具が乗った料理と言えば「冷やし中華」。
多くの人が「冷やし中華」と呼んでいますが、この呼び名って全国共通だと思い込んでいませんか?実は北海道や関西では同じ料理なのに、全く違う呼び名が浸透しているんです。それは家庭だけではなく、お店にまで浸透しています。
北海道や関西では、「冷やし中華」のことをなんて呼んでいるのでしょうか?
■大阪では「冷麺」
マーケティング会社「インテージ知るギャラリー」が、全国調査を元に作成した「冷やし中華勢力図」です。
関東をはじめ広い範囲で「冷やし中華」と呼んでいるんですが、関西を中心とした西日本と北海道は違う呼び方の勢力が存在しています。
では、まず関西から見ていきます。大阪のラーメン店「二両半 鶴橋本店」で冷やし中華をなんという名で販売しているか聞きました。
すると見せてくれたのが、こちらの写真。見た目は冷やし中華。さらに「●●はじめました」と書いてありますが、●●に冷やし中華と入れたくなりますよね。でも、正解は冷やし中華ではなく「冷麺はじめました」なんです。
このラーメン店の店主によると、大阪ではメニュー名を「冷やし中華」より「冷麺」にしている店の方が多い印象だといいます。
でも私たちが冷麺と聞いて思い浮かべるのは、焼き肉店などにある冷麺ですよね。二両半の店主に聞くと、こちらも「冷麺」と呼びますし、冷やし中華も「冷麺」と呼ぶそうです。ただ、別の場所で注文するのでごっちゃになることはないといいます。
なぜ西日本に「冷麺」勢が存在しているのでしょうか?日本の食文化に詳しい石毛直道さんによると、「冷やし中華」というネーミングが普及していく時期に関西の中華料理店では「冷麺」という商品名で売りだしていて、その名残りがあるためだということです。
■北海道では「冷やしラーメン」
続いて北海道です。こちらは北海道のスーパーなどで売られている市販の麺とスープのパッケージです。「冷やし中華」が写っていますが、商品名を見ると「冷やしラーメン」「冷やしラーメンスープ」。
北海道では「冷やしラーメン」と呼ぶということで、昔ながらのお店などでもメニューを「冷やしラーメン」として販売しているところもあります。こちらも石毛さんによると、1950年代に中華麺をラーメンというようになった流れで北海道で「冷やしラーメン」という勢力が存在しているということです。
(スーパーJチャンネル「なるほど!ハテナ」2024年5月16日放送)
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