料理サイトの食品・飲料メーカーと消費者をつなぐコミュニケーションサービスが注目されている。新型コロナウイルス禍でインターネット通販の利用が拡大し、双方向コミュニケーションや消費者間の口コミが商品の売れ行きにより影響するようになってきたためだ。特に消費者への丁寧な説明が必須の食品・飲食では密なコミュニケーションが欠かせず、サービスの広がりが期待されている。
国内最大の料理レシピ情報サイトを運営するクックパッドは2022年3月、食品・飲料メーカーと消費者が参加できるコミュニケーションサイト「メーカーズタウン by Cookpad」を立ち上げた。メーカーはこのサイトに参加すると、商品を使った料理レシピや開発秘話を発信できる他、SNS機能を活用して消費者とコミュニケーションを取ることが可能となる。EC機能もあるため、消費者は気に入った商品があれば購入できる。
また、ファン登録機能があり、ファンへのサンプル品の提供、商品開発やキャンペーンに関するアイデアの募集、イベント告知も可能だ。ファン同士も双方向でコミュニケーションを取り合えるので、ファンコミュニティーの形成にもつなげられる。
メーカーにとっては月間5600万人規模のクックパッドユーザーに自社商品を使った料理レシピを発信できるのが魅力で、既に9社の食関連メーカーが参加している。サイトの認知度を上げるため、「クックパッドユーザーに『メーカーズタウン』への訪問を促していく」(広報担当者)。
一方、国内最大級の料理写真の投稿サービス「スナップディッシュ」を運営するヴァズ(東京都武蔵野市)は4月中旬、自社のスマートフォンアプリにAIを活用して利用者好みの料理写真を提案する新機能「For You」を追加した。同社はこの機能を活用し、食関連メーカーのファン作りなどコミュニケーション支援サービスを始める。AI分析で得た食の好みを生かして消費者同士の交流を促す他、自社商品を好む消費者への販促をサポートする。分析データも多く、事業開発担当者は「中小メーカーの支援もしやすくなる」と話す。
スナップディッシュは3月現在で100万人以上の会員を有しており、月間の投稿は約15万件に上る。これらの会員を対象にメーカーと消費者の交流、ファン作りを促していく。
コロナ禍でネット通販の利用が増えているが、店頭販売のように商品の説明が受けられないのが欠点。消費者庁の「消費者意識基本調査」では、ネット通販などで商品やサービスを購入する際に自分で確認したいことの優先順位が高いものとして「過去のレビュー(商品やサービス、売り主に対する評価)」との回答が最も多かった。
メーカーと消費者、消費者同士のネットを介した交流拡大は、通販利用時の判断材料を増やすことにもつながりそうだ。(青山博美)
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