みんなの給食：セルビア料理が献立に - 毎日新聞

　みなさんの学校（がっこう）では、学校（がっこう）があるまちと交流（こうりゅう）のある外国（がいこく）の料理（りょうり）が給食（きゅうしょく）に出（で）ることはありますか。山口県（やまぐちけん）防府市（ほうふし）の小中学校（しょうちゅうがっこう）では今年（ことし）2月（がつ）に、東（ひがし）ヨーロッパのセルビアの料理（りょうり）を献立（こんだて）に取（と）り入（い）れた給食（きゅうしょく）が提供（ていきょう）されました。

　この献立（こんだて）は、セルビアの建国記念日（けんこくきねんび）にあたる2月（がつ）15日（にち）に登場（とうじょう）しました。防府市（ほうふし）は、2021年（ねん）に開（ひら）かれた東京（とうきょう）オリンピック（五輪（ごりん））の時（とき）に、ホストタウンとしてバレーボール女子（じょし）のセルビア代表（だいひょう）チームを受（う）け入（い）れました。ホストタウンに正式（せいしき）に決（き）まって交流（こうりゅう）が盛（さか）んになった17年（ねん）から、毎（まい）年（とし）、セルビア料理（りょうり）を給食（きゅうしょく）で食（た）べる取（と）り組（く）みが続（つづ）けられています。

　この2月（がつ）の献立（こんだて）は、丸（まる）パン「ソムン」や、薄（うす）くのばした豚肉（ぶたにく）にチーズをはさんで揚（あ）げた「セルビア風（ふう）チーズカツレツ」、鶏肉（とりにく）や野菜（やさい）、ショートパスタのスープ「ピレチャ・スーパ」など。防府（ほうふ）市立（しりつ）松崎（まつざき）小学校（しょうがっこう）では、児童（じどう）たちがセルビア語（ご）で「いただきます」のあいさつをし、ソムンにカツレツをはさむなどして、あっという間（ま）に完（かん）食（しょく）しました。

　児童（じどう）たちは「セルビアの食文化（しょくぶんか）を知（し）ることができる良（よ）い機会（きかい）だった。セルビアに行（い）ってみたい」「日本（にっぽん）の給食（きゅうしょく）とは見（み）た目（め）も味（あじ）も全（まった）く違（ちが）って、独特（どくとく）の楽（たの）しさを味（あじ）わえた」と話（はな）して、珍（めずら）しい献立（こんだて）をよろこびました。

　■セルビア共和国（きょうわこく）

　バルカン半島（はんとう）の真（ま）ん中（なか）に位置（いち）し、面積（めんせき）は北海道（ほっかいどう）と同（おな）じくらいの約（やく）7万（まん）7500平方（へいほう）キロメートル。人口（じんこう）は693万人（まんにん）（2020年（ねん）現在（げんざい））。ハンガリーやクロアチアなど8か国（こく）と国境（こっきょう）を接（せっ）し、首都（しゅと）ベオグラードにはドナウ川（がわ）が流（なが）れています。言語（げんご）はセルビア語（ご）とハンガリー語（ご）など。ユーゴスラビア社会主義（しゃかいしゅぎ）連邦共和国（れんぽうきょうわこく）を構成（こうせい）する六（むっ）つの国（くに）の一（ひと）つでしたが、内戦（ないせん）や分離独立（ぶんりどくりつ）などを経（へ）て、06年（ねん）にセルビア共和国（きょうわこく）に。08年（ねん）にはコソボ共和国（きょうわこく）が分離（ぶんり）独立（どくりつ）し、現在（げんざい）に至（いた）ります。