焼肉と伝統料理で歓待８年前「食事なし」から一変 - 産経ニュース

７日、ソウルの公邸で開かれた夕食会を楽しむ岸田首相夫妻（右側）と韓国の尹錫悦大統領夫妻（聯合＝共同）

【ソウル＝時吉達也】韓国大統領府は、大統領公邸で開かれた７日の夕食会で、尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領が炭火焼肉や韓国伝統料理で岸田文雄首相夫妻をもてなしたと明らかにした。大統領府移転に伴う昨秋の新公邸入居後、尹氏が外国首脳を招き食事するのは初めて。歴史問題をめぐって関係が冷え込み、食事を共にしなかった過去の首脳会談から様変わりし、日韓の雪解けを強調する演出となった。

「シャトル外交の復元には１２年かかったが、われわれ２人の往来実現には２カ月もかからなかった」。尹氏は首脳会談でこう話し、岸田首相との親密さを強調した。

大統領府によると、首脳会談後の夕食会では焼肉のほか、韓国宮廷料理を代表する九節板（クジョルパン）や「カルビチム（蒸し煮）」、天然エビの蒸し物などの高級料理が並び、岸田首相の好みに合わせて南東部の古都慶州（キョンジュ）の清酒も用意された。庭園散策を含め約２時間、両国の文化やスポーツなどについて歓談したという。

焼肉をめぐっては、２０１５年１１月、当時の安倍晋三首相が訪韓した際にも話題になった。朴槿恵（パク・クネ）大統領との首脳会談が正午ごろに終了した後、朴氏が「これからどうするんですか」と尋ね、安倍氏が「外に焼肉を食べに行く」と答えて別れたことが明らかに。慰安婦問題などをめぐって悪化していた当時の両国関係を象徴するエピソードとして報じられていた。

広島の韓国人慰霊碑に日韓首脳で参拝　会談で一致

首相、歴史認識「政府の立場は今後も揺るがない」

Adblock test (Why?)