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郷土料理伝承年余 京津畑自治会表彰へ 岩手県一関市NNNニュース - 日テレNEWS

岩手県|2023年6月23日 18:49

郷土料理の伝承を地域ぐるみで20年あまり続け、地域に活力を与えているとして、岩手県一関市の京津畑自治会が農林水産省から表彰されることになりました。江戸時代以来の食の知恵を受け継ぐ、お母さんたちの取り組みを取材しました。

一関市の山あいにある、旧京津畑小学校の校舎を活かした建物。
この日は地区のお母さんたち4人が集まって、朝早くから料理をしていました。
大きなおにぎりは2個で230円。色とりどりの賑やかな日替わり弁当は560円。地域の人はもちろん、7つの市町村が合併した広い一関の隅々まで配達します。

お母さんたち
「待っているんですよ、きょう来る日だよねって。待ってていっぱい買ってもらえるんです。それが嬉しいよね。何を食べてもおいしいって言われると、あんたたちが作ったのは何でもおいしいからって言われると、おいしいって言われることが自分たちはうれしい」

農林水産省の消費・安全局長賞を受賞するきっかけとなったのは、2000年から続けてきた「食の文化祭」。地域の人口は90人なのに1000人を超える人が集まっていました。
250種類に及ぶ郷土食を地域のお母さんたちが腕を振るう、人気のイベントでした。
新型コロナウイルスの蔓延で2020年から3年連続で中止されましたが、地域が一つになっての取り組みが高く評価されました。

伊藤幸子さん
「気候的にも厳しい 雪が多くて食べ物は貴重だったんですね。米も採れなかったし、家族を養ってあるものを工夫して食べさせる、そういう知恵とか技ですかね。そういうことが大事にされてきた」

京津畑ならではの弁当がこれです。野草をふんだんに取り入れました。身近な草や木の葉を美味しく調理しました。

山椒の木
「この木が山椒の木です。次々に若い芽が出てくる、こうやると匂いが出てくるんです。これをどうやって使うんですか。おこわに盛り付けて殺菌効果もあるので悪くならないように」

葛のつる
「これは葛のつる。天ぷらにしましたけど、おいしいんですよ。イソフラボンが豊富、プチっとした食感で天ぷら。ゆでてそのままおひたしでも食べられますし、肉巻きなんかにしてもね、ちょうどいい感じで食べられます」

旬の季節に収穫した山菜などは塩漬けにして、年中使えるようにしています。

「これが漬物樽、これがウドです。5つ今年漬けたやつ、塩粗びき」「これがイタドリ」
これは山に生えているんですか?「結構道路脇に生えていますね。これはリンゴ農家さんの畑の脇に生えていたもの酢の物に使います」

伊東さんたちは、江戸時代一関藩に仕えた建部清庵という医師の教えを学んでいました。清庵は一関で深刻だった飢饉から民を救うため、民間備荒録と備荒草木図という2冊の本を著しました。
そこには、食べられる山野草を図入りで示し、食べ方まで解説しました。

一関市博物館主幹 相馬美貴子さん
「本当に身近にある植物をどのようにしたら食べられるか丁寧に書いてあるし、逆に小さな子供が食べたり、老人、妊婦が食べてはいけない、そんな注意も促しています。食べるものがなくて餓死してしまうこともあったし、中毒になって命を落とすということもあった。そうならないようにということで、清庵が本を書いたようです」

京津畑では、清庵の教えを多くの人に知ってもらおうと、山野草をたっぷり詰めた弁当を清庵弁当と名付けて販売しています。

伊東さん
「病気が流行ったり災害とかある中で、身近にある地元にあるものの価値を見つける、知ることだけでもこれから何かあっても役に立つのかなと」

農林水産省の表彰式は24日、富山県富山市で行われます。

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