日本一早く実がなることで知られる埼玉県蕨市の「わらびりんご」。6月下旬には赤く熟す極早生(わせ)種で、今年もたわわに実をつけた。収穫した実のうち、傷などがあってこれまでは廃棄してきたものを有効活用しようと、市は昨年から「サステなリンゴプロジェクト」を開始。市内3カ所の飲食店が協力し、傷んだ部分を取り除いた実を用いたオリジナルメニューを今月14日から提供している。(出田阿生)
わらびりんごは実が小ぶりで酸味が強い。市内の農家吉澤正一さん(故人)が自分のリンゴ畑で、突然6月末に実をつけた木を発見。「リンゴのない季節に病人や子どもが新鮮な果実を食べられるように」と20年がかりで研究を重ね、1981年に「わらび」の名前で新品種登録した。さわやかな風味の特性を生かすためサイダーやシャーベットなどに加工され、今や市の特産物となっている。
今年は豊作で、市内の畑や街路などに植えた木から、計約700キロを収穫した。そのうち熟しすぎたり傷がついたりして従前は廃棄していた約27キロをプロジェクトに使うことにした。
プロジェクトには一般社団法人「蕨市にぎわいまちづくり連合会」が参加。連合会の呼びかけにバーやレストラン、カフェの3店が応じた。「BAR RAIZ」(北町1)では、わらびりんごを使った香り高く甘酸っぱいソースをステーキに添えた。また、リンゴをジャムにして、フレンチトーストやカナッペに載せている。「イタリアンレストラン Pesca-La」(中央1)では、美しくカットしたわらびりんごをレモンサワーの飾りに。注文すると「映(ば)える」(見映(ば)えが良い)写真が撮れそうだ。カフェ「Tea Farm 茶夢(さむ)」(中央3)では、ランチにわらびりんごを混ぜたコールスローサラダを出している。
各店のメニューは市が店に提供するリンゴがなくなり次第終了。市の担当者は「ぜひ、わらびりんごの風味を楽しんでほしい」と話している。
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