Anneta Konstantinides/Insider
- 筆者は最近、ギリシャの伝統パスタ料理「パスティチオ(pastitsio)」の作り方を父から学んだ。
- ベイクト・ズィーティよりもクリーミーで、伝統的なラザニアよりも"お肉"が感じられるこの料理の作り方はとても簡単だ。
- 美味しいパスティチオをぜひパスタのレパートリーに加えてもらいたい。
筆者はコロナ禍で料理企画を始めた —— そして、その撮影係はわたしの父だった
ゴードン・ラムゼイ氏のソーセージミート・ボロネーゼに挑戦する筆者。
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アメリカの大半がロックダウン(都市封鎖)していた頃、筆者は2カ月ほど実家に戻り、キッチンを新たなオフィスにしたことで、わたしのパパが事実上の副料理長になった。
わたしたちはゴードン・ラムゼイ氏のソーセージミート・ボロネーゼからミシュランシェフのカルボナーラまで、さまざまな美味しい料理に挑戦してきた。マーサ・スチュワート氏を真似して、エスプレッソマシーンで卵料理を作ったこともある。
ただ、わたしが挑戦してきたのは有名シェフのレシピだけではない。今回はカメラを反対側に向けて、わたしの父が作ってくれる大好きなパスタ料理のレシピを紹介したい。
パスタ料理と言えば、わたしが実家に帰るたびに楽しみにしているのがギリシャの伝統的な「パスティチオ」という料理だ
出来上がった「パスティチオ」を見せる父。
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「パスティチオ」はひき肉とベシャメルソースを使ったベイクドパスタだ。ベイクト・ズィーティよりもクリーミーで、伝統的なラザニアよりも"お肉"を感じるこの料理は、食べるとほっとする一皿だ。ただ、1人で食べ切るのはなかなか難しい。
わたしはパスティチオを物心がつく前から食べていたけれど、カリフォルニア州にある実家を出て初めて、両親の作ってくれるギリシャ料理が自分はどれだけ好きだったか気付かされた。ニューヨークの寒い夜、イースト・ビレッジの小さなアパートでわたしは何度も熱々のアヴゴレモノ・スープやパスティチオを夢見た。
そこで、わたしはついにパスティチオの作り方を父に教えてくれるよう頼んだ。
材料はシンプル
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- ペンネ 1箱
- 牛ひき肉 450グラム
- 卵 1個
- マリナーラソース 1/2瓶(アイナ・ガーテン氏の言葉を借りれば「市販のものでOK!」)
- バター 55グラム
- 玉ねぎ 1/2個
- パセリ
ベシャメルソースもシンプルだ
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- 卵 2個
- 牛乳 2カップ(父は脂肪分2%のものを使っているけれど、どんなものでもOK)
- バター 110グラム
- 小麦粉 1/4カップ
ラザニアと違って、下準備はほとんどいらない
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玉ねぎとパセリを刻むだけだ。
耐熱皿も準備しておこう
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ガラス製の耐熱皿にオリーブオイルを塗っておく。パスタがくっつかないようにするためだ。
パスタをゆで、玉ねぎを炒める
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鍋に水と塩を入れて沸騰させたら、ペンネを入れる。
フライパンにオリーブオイルを入れ、中火で刻んだ玉ねぎを炒める。
玉ねぎがきつね色になったら、パセリと牛ひき肉を入れる
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父の指示に従って、ひき肉に塩を振り、ゴム製のスパチュラでひき肉をほぐした。
「きつね色になるまで、よく混ぜて」と父は言った。
「全体にしっかり火が通るまで、混ぜ続けるんだよ。5分くらいかな」
ひき肉がきつね色になったら、卵を割り入れる
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卵に火が通るまで、全体をよく混ぜる。
卵を入れるのはオプションだと父は話している。ただ、卵を入れた方がパスティチオがもっとふわふわ、美味しくなると父は考えているようだ。
そこへマリナーラソースを半量入れる
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父によると、マリナーラソースの代わりにトマトソースを使ってもいいそうだ。ただ、マリナーラソースを使った方が手軽で「もっと美味しくなる」という。
さらに数分、全体をよく混ぜながら炒める
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「そうすることで、味がよく染み込むんだ」と父は言った。
2~3分炒めて、マリナーラソースが全体になじんできたらフライパンをコンロから外す。次はパスタだ。
ペンネがアルデンテになったら、お湯を切っておく
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余熱でパスタが柔らかくなり過ぎないよう、湯切りしながら冷たい水をかけるといいと父はアドバイスしている。
ここで父の技の出番だ —— バターを溶かした鍋にパスタを戻す
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鍋が温かいうちに、コンロから外したままバターを溶かす。
「バターはパスタを美味しくしてくれる。バターは何にでも合うんだ」と父は言った。
耐熱皿にパスタやフィリングを入れていこう
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まずは耐熱皿の一番下に茹で上がったペンネ(およそ半量)を敷く。
父いわく、ギリシャでは伝統的にパスティチオにはブカティーニを使う。ただ、アメリカで作るようになってからは、ペンネを使っているという。
「ペンネは耐熱皿にも入れやすいし、こっちの方がいいと気付いたんだよ」
そこへ牛ひき肉のフィリングを全て入れる
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パスティチオの2層目は牛引き肉のフィリングだ。
残りのペンネを敷いたら、ベシャメルソース作りに取り掛かろう
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父はいつも、パスティチオをオーブンに入れる直前にベシャメルソースを作る。その方が圧倒的にペンネの上にソースを広げやすいからだという。
ベシャメルソースを作るには、まずは小さなボウルに卵を2つ割り入れる
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父の指示に従って、卵をフォークで軽くかき混ぜておいた。
小さな片手鍋でバターを溶かす
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バターをたっぷり使うレシピだと言っていた父の言葉は嘘じゃなかった。
そこへ小麦粉と牛乳を加える
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牛乳を少しずつ加えながら、中~強火でソースをよく混ぜることが重要だと父は話している。
ベシャメルソースの作り方を父が実際に見せてくれた
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大切なのは、ソースにとろみがついてきたら溶き卵をゆっくりと加えることだ。
「これは自分で感じるしかないんだよ」と父は言った。
そして、かき混ぜ続けないと、鍋底にソースがくっついてしまう。
ソースがふつふつとするまで、父は混ぜ続けた
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最初の泡が見えたら、すぐにコンロから鍋を外すよう父は言った。
ベシャメルソースは長くても5分くらいで完成だ。
ベシャメルソースが完成したら、ペンネの上にかける
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いよいよオーブンへ。
耐熱皿を約180度のオーブンに入れ、ベシャメルソースの表面がややきつね色になるまで30分ほど焼く
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パスティチオが焼き上がるまで、トータルで1時間ほどだ。これ一皿で、8人は余裕で食べられるだろう。
あとは食べるだけ!
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これまで数え切れないほどパスティチオを食べてきたけれど、期待を裏切られたことは一度もない。ひき肉のフィリングはペンネと一緒に食べると風味豊かで、ベシャメルソースはクリーミーだけど重くない。食感のコントラストもいい。
ちなみに、他のギリシャ料理と同じくフェタチーズをトッピングすると、パスティチオはさらに美味しくなる。
わたしのひいき目かもしれないけれど、父のパスティチオはラザニアよりも圧倒的に美味しい —— ぜひパスタのレパートリーに加えてほしい
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1時間くらいで手軽に作れるパスティチオはホームパーティにもぴったりだし、作り置きにもなる。しかも、大抵のラザニアのレシピに比べて、面倒くさくない。
筆者はパスティチオを食べると、まるでハグをしているような気分になる。クリーミーで味もしっかりしているけれど重すぎないので、雨の日でも真夏の暑い日でも楽しめる。赤ワイン(またはプロセッコ)にもよく合う。
天候、曜日、シチュエーションに関係なく、パスティチオはずっとわたしたち家族の大好きな料理だ。わたしの祖母も父が子どもの頃にはよく作ってくれたという。
料理の腕前が世代を超えて受け継がれるのかどうかはよく分からないけれど、素晴らしいレシピは受け継がれることもある。
わたしは今、このレシピをあなたに伝えたい。
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