サーモンが肉の代わりになるのかどうか?
みなさんはノルウェーサーモンと聞いたら何を思い浮かべるでしょう。
冷たい海流で養殖された生でも食べられるノルウェーサーモンのレシピと言えば、まず出てくるのはお寿司やお刺身でしょう。実際、北極圏の澄んだ冷たい海水で育てられたノルウェーサーモンは、ゆっくり育つため、筋質と脂質のバランスが非常に良く、臭みがないのが特長です。
ところが、その脂の乗りが良くジューシーな肉質ゆえ、ノルウェーサーモンは牛肉、豚肉、鶏肉に代わる“第4の肉”たり得る、という話が出てきているのです。
そこで今回は従来の肉料理をノルウェーサーモンに置き換えるという「サモ肉」レシピを試してみたいと思います。
使うのは、ノルウェー大使館水産部から提供いただいた『オーロラサーモンフィーレ』です。
水揚げから日本到着まで、日本最速の36時間という抜群の鮮度のノルウェーサーモンなのですが……大きい!!
付け合わせ用に買ったレモンと比較してもらうとおかわりでしょうか? 半身ありますね。まずはこれを、柵に切り分けましょう。
脂の量など、肉質によって適切な料理があるようです。
今回は柵の背寄りの部分を使った「サーモンかつ」、そして頭に近いポーションの部分を使った「サーモンステーキ」にチャレンジしてみます。
サーモンかつ
切り分けた柵をさらに半分にするのですが、何とも肉厚。
このくらい肉厚だと、半生部分を楽しめる余裕が多いので調理に余裕が出そうです。
サーモンには塩コショウで下味をつけておき、揚げ油は180℃程度に加熱しておきます。
小麦粉をまぶした後、溶き卵をくぐらせてからパン粉をつけます。
揚げ油に入れて1~2分したら裏返して30秒から1分で取り出し、油をきります。
カットして、付け合わせを添えたら出来上がりです。
見てください。この断面! 外側の衣の硬さとサーモンの身の弾力、ジューシー感、きっとおわかりいただけますよね?! もう、眼で見て美味しい。
実際、口に運ぶと想像以上でした。もっと硬い食べ応えかと思いきや、溶けるように身が口の中で崩れていきます。ジュッとみずみずしいサーモンは見た目よりもしっかり脂が乗っているので、加熱調理にもピッタリなのです。加えて、生食でも美味しいのでレア調理がまさしくベスト。ソースでも塩でも美味しくいただけます。このトロトロ感は予想外でした。
サーモンステーキ
ポーションの部分はステーキにしてみましょう。
サーモンには塩コショウをしておきます。お皿には先に付け合わせを用意しておきましょう。火の通りは表面だけでいいので、調理時間も少なくてすみますので。
フライパンにはサラダ油を熱しておき、先のサーモンを焼きます。時間にして30秒から1分といったところでしょうか。
裏返してこちらも30秒ほど焼いたら、レモン、バター、パセリを乗せて出来上がりです。
これって、小麦粉をふらないムニエルじゃないの? って思うでしょう? 実際、僕もそう思ってました。「サモ肉とは……?」って思ってました。食べる前までは。
実際に口に入れてみると、その臭みの無いしっかり脂が乗った肉質は、ステーキにすることで見事なバランスに仕上がります。表面に火入れし、脂に熱が加わると筋質の旨味が強調されますが、中心部のレア部分のジューシーな脂とたんぱく質の変異している部分とのグラデーションを、舌の上で楽しめるのです。
これは従来のムニエルとは、全く違う食べ物です。溶けるような味わいのサーモンはステーキにすることで、たしかに今までと違った「肉」料理になっていました。
サモ肉、なるほど
生でも楽しめ、脂乗りがいいからこそ、火を入れたレア加減を楽しめるのが「サモ肉」なのだな、と今回作ってみて実感できました。
なお、12月2日(土)11:00 AM~18:00 PMまで、渋谷センタービル・1F(東京都渋谷区宇田川町16-8)にてノルウェーサーモンの「サモ肉」料理3種を1,129個無料配布する「さも、肉屋」もオープンしているそうです。
ノルウェーサーモンの「肉」料理、是非おためしいただきたい美味しさです。
サモ肉プロジェクト
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