素材を余すことなく使い切り 手作りの美味しさを伝える
リストランテ リンコントロ(奈良市内)
イタリア語で「出会い」を意味する「リンコントロ」。ならまちに祖母の家があったという店主の西岡正人さん(40歳)が、この地で縁を深めたいと8年前に開店。生ハム・サラミの加工やパン・パスタなどすべてを手作りしている。
なかでも野生の鳥獣肉であるジビエ料理に定評がある。奈良市都祁(つげ)の鹿や猪、鹿児島の真鴨など、各地の生産者と繋がり食材を調達、できる限り一頭で仕入れ、解体し骨まで活かしている。
「ジビエのシーズンは冬ですが、夏の雄鹿は青草を食べていて爽やかな味わいです。ジビエ初心者の方に向いていると思います」
と話す西岡さん。獣臭のない鹿肉のローストは、噛みしめるごとに涼やかな脂と肉の滋味が広がる。
また乳清(ホエー)を飼料とする北海道のホエー豚の生ハムや、ほろほろ鳥と奈良のブランド豚・ヤマトポークで作るテリーヌなどは、ほどよい塩味で、爽快なイタリアワインとよく合う。築100年の落ち着いた古民家で、この店でしか出会えないイタリア料理が味わえる。
リストランテ リンコントロ
奈良市薬師堂町9
電話:0742・26・8959
営業時間:11時30分~14時30分、18時~22時
定休日:水曜
予算:昼2750円~、夜6600円~ 20席。要予約。
撮影/大腰和則
※この記事は『サライ』2022年6月号より転載しました。
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